こんにちは!
今回は猫ちゃんの慢性腎臓病についてお話しします。

<はじめに>
慢性腎臓病とは、腎機能低下が持続している状態を呼びます。
10歳を超えた猫ちゃんの約30〜40%が罹患していると言われており、実際に死因の上位であり続けています。
比較的若い子でも、何らかの影響で腎機能が落ち、腎機能低下が持続していることがあります。
原因は様々ですが、近年は腎・尿管結石による影響が多くなってきています。

慢性腎臓病は猫ちゃんにとっての永遠のテーマとも言えます。

<腎臓の役割>
「野球で勝つにはチームワークが肝腎だ!」などと表現することがありますが、この肝腎という言葉は「肝臓や腎臓は欠かすことのできない重要な臓器」であることが由来です。(肝心とも書きます)
それほど重要な臓器なのです。

では腎臓はどんな働きをしているでしょうか。
①尿として老廃物を排泄
②水分、ミネラル、イオンのバランスを調節
③血圧の調節
④赤血球を作るホルモンを分泌
他にもありますが、主に上記の役割があり、生命の維持に欠かすことのできない臓器の1つです。


<ステージング>
慢性腎臓病にもステージング(進行段階)があります。

図のように、多くの子はステージ2になって初めて症状が出たり、血液検査で異常値を示しますが、その頃には残っている腎機能は30%前後にまで低下しているのです。
逆に言えば、元気といえども見た目だけでは腎機能は判断できないということになります。


<早期発見!>
上記のように症状が出る頃には腎機能は大きく低下しているのですが、「その前に腎機能がわかる方法はないのか!」というのがテーマであり、それが「尿チェック」です!
腎機能が低下してくると、まず尿が薄くなったり、尿に多くのタンパクが混ざったりします。

そこで登場したのが「しょうゆ差し」です!
しょうゆ差しに尿を入れて、ひとまず尿検査だけやっておこう、というのがコンセプトです。
製薬会社さんなどが企画・提供しているもので、当院で行っています。

上記の方法で採取し、3時間以内に持って病院に持ってきていただく流れです。
猫ちゃんはお家から出なくて良いので、最初のチェックとしてはとてもやりやすいかと思います!
しょうゆ差しだけ取りに来ていただいて全然かまいませんので、遠慮なくいらしてくださいね。


<治療>
慢性腎臓病の治療の目的は、「機能低下のさらなる悪化を防ぐこと」に尽きます。
残念ながら長らく失った腎機能は取り戻すことができませんので、今残っている分を保護して、快適な生活を守ってあげることが大事となります。

治療は大きく分けて、
①点滴
②療法食
③投薬・サプリメント
があり、ステージング、その子の状態、性格などを考慮して決めていきます。治療しながらもなるべくストレスのかからないようにしてあげたいですね。


<最後に>
たとえ慢性腎臓病とわかっても、しっかりケアしてあげることで快適に長く生きられる子もたくさんいますので、地道にサポートしていきましょう!

何かお困りなことがあれば、遠慮なくご相談くださいね。