みなさんこんにちは!
今回はオスの生殖機能である精巣についてのお話です。
「潜在精巣」という言葉を耳にすることはほとんどないと思いますが、
これは「精巣がお腹の中や、皮下にとどまっている状態」を言います。
ん?どういうこと?と思われるかもしれません。
実は精巣はもともとお腹の中で発達し、幼若期に定位置(陰茎の後方)まで降りてくるのです。
ただし、その過程において、精巣が片方または両方降りてこないままになる子が一定の割合でいるのです。
生後2〜4か月でワクチンなどで来院された際、精巣が定位置にないと触診ですぐにわかります。
潜在精巣であってもすぐに問題になることはないのですが、問題になるのは歳をとっていくと、「お腹や皮下にとどまっている方の精巣が腫瘍化しやすい」ということです。
定位置にある精巣に比べて何倍も腫瘍化しやすいということは明らかになっています。
実際私も、潜在精巣が悪性腫瘍となり、それが原因で命を落とす子も見てきました。
そのため、精巣が定位置にない子は早めの去勢手術をおすすめします。
病院で、精巣がどこにとどまっているのかを確認し、適切に手術してもらうのが良いでしょう。
気になることがあればお気軽にご相談ください!